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妊活にストレスが悪影響を及ぼす理由と妊娠するためのポイント

妊活をしたいと考えている方に向けて、ストレスが妊活に与える影響について解説します。

妊活をしていてもなかなか妊娠しないとき、特に女性はストレスが溜まりがちです。
しかし、ストレスはさらに妊娠を難しくさせてしまう要因のひとつ。

そこで今回の記事では、ストレスが妊活に与える影響とともに、妊活の方法や流れについて解説します。
参考にしていただければ、今よりも妊娠しやすい身体づくりができるようになるはずです。

妊活がうまくいかない原因

まずは妊活がうまくいかない原因について、4つの観点から見ていきましょう。

原因1:加齢による妊孕性の低下

加齢による妊孕性の低下が考えられます。
日本生殖医学会から、女性は年齢を重ねると自然に妊娠する力が低下していくとの報告がありました[1]。
年齢別の不妊の頻度を見ると顕著です。

【不妊の頻度】

  • 25~29歳:8.9%
  • 30~34歳:14.6%
  • 35~39歳:21.9%
  • 40~44歳:28.9%

出典:日本生殖医学会: Q22.女性の加齢は不妊症にどんな影響を与えるのですか?

以上のように年齢を重ねるごとに妊孕性は低下していきます。
妊孕性が低下する原因として考えられることは、婦人科系疾患への罹患率の増加と、妊娠する確率が低くなること[1]。
また、たとえ妊娠したとしても赤ちゃんが亡くなってしまう確率が高まる[1]ことも原因のひとつです。
特に30歳以降からは自然に妊娠する可能性が低くなるため、妊活もスムーズに進みにくくなるでしょう。

原因2:生活習慣の乱れ

生活習慣の乱れによって妊活がうまくいかないこともあるでしょう。
睡眠をしっかりと取れていなかったり、栄養バランスの偏った食事をしていたりすると人の身体は正常に機能しなくなります

妊娠は男性と女性の身体が正常に機能していてこそ成り立つものです。
精巣機能・卵巣機能を高めるには、生活習慣をできるだけ正してください。
1日3食、栄養バランスの整った食事を適度に摂り、毎日の睡眠時間を確保するように努力しましょう。

原因3:焦りやストレス

妊活をしているとストレスや焦りから、かえって妊娠しにくくなることがあります。
ストレスは卵巣機能を低下させる原因になりえるためです。

「妊活をしているのになかなか授からない…」と焦る気持ちが、ストレスになることもあるでしょう。
しかしストレスを感じたときに分泌される「コルチゾール」と女性ホルモンは、同じ経路をたどって伝達されます。
ストレスが強くなりすぎると、経路がコルチゾールに占領されて、女性ホルモンがうまく伝達されなくなるかもしれません
そのため月経が止まってしまうこともあるでしょう。
妊活がストレスにならないよう、焦らないこと、ストレスの解消方法をご自身で見つけておくことが大切です。

原因4:障害・疾患

最後に、障害や疾患によって妊娠しづらくなっているケースについて解説します。
たとえば男性であれば造精機能障害や精路障害、精索静脈瘤が考えられます。
女性なら子宮内膜症や子宮筋腫によって妊娠が難しくなることも珍しくありません。

もし何らかの障害や疾患によるのであれば、まずは治療が必要となります。
ストレスを感じるほど妊活がうまく進まないのであれば、障害や疾患を疑ってみるのも方法のひとつでしょう。

妊活がうまくいかないときの対処法

それでは次に、妊活がうまくいかないときの対処法について3つご紹介します。
なかなか妊娠が難しいと感じられているなら、まずは次のような対処法を試すところから挑戦してみてはいかがでしょうか。

対処法1:妊娠しやすいタイミングを理解する

妊活のために大切なのが、妊娠しやすいタイミングを理解することです。
女性の排卵日を予測して、排卵日前後と性交のタイミングをあわせれば受精しやすくなります。
不妊治療でも「タイミング法」と呼ばれ、治療にて広く採用されています。
まずは妊娠しやすいタイミングを理解しましょう。

対処法2:生活習慣を見直す

生活習慣を見直すことも重要なポイントです。
最初に解説したように、生活習慣が乱れていると身体の機能が低下し、妊娠しにくくなることがあります。
また禁煙や節酒を心がけると、身体への負担が少なくなるでしょう。
良い睡眠、バランスの良い食生活、適度な運動も心がけ、健康的な身体をつくれるよう見直してみてください。

対処法3:ストレス解消に努める

妊活においてはストレス解消にも努めたいものです。
ストレスを感じると女性ホルモンの働きが低下してしまうことがあります。
しかし日々の中で、ストレスを感じないようにすることは難しいことです。
そこでご自身の中で、気分が晴れやかになるようなものを見つけておくことをおすすめします。
音楽を聞いたりアロマを焚いたり、運動をしたり、趣味の時間を楽しんだり。
感じたストレスをすぐに解消できる方法を見つけておくと、妊活がうまくいくようになるかもしれません。

妊活の流れ

これから妊活を始めようと考えている方に向けて、妊活の流れも解説します。
大きく分けて3つのステップがあるので、次の流れに沿って妊活を始めましょう。

①夫婦で妊娠に向けて話し合う

まずは夫婦で妊娠に向けて話し合ってください。
夫婦であっても、妊娠に関する思いが違うこともあります。
何人の子どもを希望し、いつごろ出産するのが理想でしょうか?
子どもが生まれると、生活は大きく変わります。
将来設計として出産の計画を立て、対象となる時期に妊活を始めることが最初のステップです。

②生理周期と基礎体温をチェックする

妊活を始めたら、生理周期と基礎体温をチェックしましょう。
妊娠しやすいタイミングに性交を行うには、生理周期を知らなければなりません。
排卵日は月経開始から約14日で訪れます
月経から排卵日までの期間中は基礎体温が低く、排卵日から月経までの間は高くなりがちです。
生理周期と基礎体温をチェックしておくと、排卵日の予測ができるようになり、タイミングを合わせやすくなります。

③不妊治療専門機関で検査を受ける

もしタイミングを合わせても妊娠しにくいようなら、不妊治療専門機関で検査を受けてください。
妊活はストレスや生活習慣によってうまくいかないこともあります。
しかし、場合によっては障害や疾患によって妊娠しづらいケースもあるでしょう。
不妊治療専門機関に行くと、妊娠できる状態であるかどうか検査をしてもらえます。
もし障害や疾患がある場合でも、適切な治療法を提案してくれるはずです。

少しでも妊娠しやすい状態に近づけられるよう、不妊治療専門機関に相談をすることをおすすめします。

関連記事:妊活の始め方とは?一般的な流れと妊娠しやすい体に導く方法

妊活の方法

一言で「妊活」と言っても、方法はさまざまです。
妊活で一般的に行われる3つの方法について知っておきましょう。

方法①タイミング法

タイミング法は、排卵日を予測して性交のタイミングを合わせる方法です。
最も自然な方法であり、不妊治療専門機関においても多くの場合で最初に採用される治療法と言えます。

不妊治療専門機関では排卵状態と精液を検査して、異常がないことが確認できたらタイミング法を始めます。
タイミング法では過去の基礎体温表から排卵日を予測し、排卵日間近になったら病院へ行き、卵胞の大きさを確認。
卵胞の成長具合による排卵日の予測が行われ、より妊娠しやすいよう支援をしてもらえます。
場合によっては排卵日後に、超音波検査にて予測が適切であったか確認する検査をすることもあるでしょう。

タイミング法は排卵日さえわかれば、ご自宅でも行える妊活です。
しかし不妊治療専門機関であれば、より正確に妊娠しやすい日を予測できるため、妊活でのストレスが軽減されます。

方法②人工受精

妊活方法のひとつに、人工受精と呼ばれる方法があります。
タイミング法を続けても妊娠しない場合、人工受精へのステップアップを検討すると良いでしょう。

人工受精とは子宮の中に、選びぬかれた質の良い精子を送り込む方法です。
排卵日だと思われるタイミングで、男性側の精液から精子を生成し、そのまま子宮の中に精子を注入します。
人工受精をした日から5週間後くらいに胎嚢が確認できた場合、妊娠成功です。

治療方法によっては排卵誘発剤を用いることもあります。
自然な周期であると妊娠率が低くなるためです。
ただし排卵誘発剤を使用すると多胎妊娠をしやすくなったり、卵巣過剰刺激症候群のリスクが高まったりします
医師と相談をしながら、最も良いと思われる選択肢を選びましょう。

方法③体外受精

人工受精をしても妊娠できなかった場合、体外受精による治療が採用されます。
体外受精とは排卵される直前の卵子を身体から摘出して、体外にて受精させた後に、女性の体内に戻す不妊治療方法です。
現在では約30,000人が体外受精によって誕生していると言われており、一般的な治療法として広く採用されています。

ストレスを感じるほど妊活がうまくいかない場合、卵管が閉塞していたり、癒着していたりすることがあります。
また男性においても、精子の数や運動率が低すぎることもあるでしょう。
しかし体外受精であれば、人工的に受精を促せるようになるため、受精卵ができる確率が高まります
通常であれば精子は、複数の精子と争いながら卵子までたどりつき、卵子の中に入ろうとするものです。
しかし体外受精であれば精子が卵子まで移動しなくても受精できます。
その分受精されやすくなり、さらに受精卵の細胞分裂を確認した後に子宮に戻すため、妊娠率は圧倒的に高くなります。

タイミング法や人工受精では、卵子や精子の機能と排卵のタイミングが合うことが必要です。
3つの要素のうち、ひとつでも欠けると妊娠できません。
しかし体外受精であれば、卵子と精子が受精さえできれば、そのまま受精卵を体内に戻せます。
したがって不妊治療専門機関において、最も効果的な治療法だと言えるでしょう。

関連記事:体外受精の成功率を食生活・生活習慣など身近なところで上げる方法

ストレスは妊活の大敵!

いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、ストレスの妊活への影響がご理解いただけたと思います。

妊活ではストレスが溜まることもありますが、ストレスは妊活の結果を悪くする可能性があります。
妊娠しやすい身体づくりを心がけながら、ストレスを溜めることがないよう気をつけましょう。

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