妊娠を希望している方に向けて、妊活中におすすめの飲み物や栄養素について詳しく解説します。
妊活をしていると「飲み物や食べ物はなにがいい?」「気をつけるべきことは?」と、日常的なことが気になってくるものです。
確かに妊活中におすすめの飲み物や、積極的に摂りたい栄養素は存在します。
そこで今回の記事では、妊活中におすすめの飲み物と避けたい飲み物、摂りたい栄養素について解説。
参考にしていただければ、妊活のために必要な知識を広く取り入れていただけるはずです。
目次
妊活中におすすめしたい飲み物
まずは妊活中におすすめの飲み物について見ていきましょう。
次のような飲み物を意識的に飲むようにすると、良い結果が得られるかもしれません。
おすすめ飲み物1:葉酸が多く含まれている飲み物
ひとつめは葉酸が多く含まれている飲み物です。
日本人女性は葉酸が不足しているとされています[1]。
しかし葉酸は胎児の神経管閉鎖障害を予防する働きがあるため、妊娠前から積極的に摂取したいものです[1]。
葉酸が多く含まれる食品は次のとおりです。
【葉酸が多い食品[1]】
- 玉露
- グリーンアスパラガス
- なばな
- ほうれん草
- 枝豆
お茶を飲むなら玉露入り緑茶を飲むのがおすすめ。
野菜に多く含まれるので、スムージーにして飲むのも良いでしょう。
胎児の健康のためにも、積極的に葉酸が含まれる飲み物を摂取してください。
おすすめ飲み物2:タンポポ茶
続いてのおすすめの飲み物はタンポポ茶です。
タンポポ茶のメリットをまとめて見てみましょう。
【タンポポ茶のメリット】
- ノンカフェインであること
- ホルモンバランスを良好に保つ効果が期待できること
- 冷え性が改善されやすくなること
- 毛細血管拡張作用があること
- 母乳の質が高まると言われていること
通俗的には以上のように言われています。
説得力のある科学的証拠はないとも言われており、妊娠中の安全性においても明らかになっていません[2]。
しかしカフェインは含まれませんし、温かくして飲めば身体は温まって血流も良くなるでしょう。
そのため大量に飲まなければ安全性に問題はなく、妊活中でも安心して飲める飲み物だと考えられます。
おすすめ飲み物3:麦茶
麦茶も妊活中に積極的に飲みたい飲み物です。
【麦茶のメリット】
- ノンカフェインであること
- ミネラルが豊富であること
- 抗酸化作用があること
- 血糖値や脂質を抑える効果が期待できること
- リフレッシュ効果があること
麦茶はノンカフェインでありミネラルが豊富であるため、妊活中から妊娠中、出産後までおすすめできます。
非常に健康に良い飲み物で、抗酸化作用や血糖値・脂質低下作用など、身体に良い影響を与えてくれるでしょう。
また香ばしい香りによってリフレッシュ効果が得られたり、ストレス解消を目指せたりするかもしれません。
妊活中にはストレスも溜めないほうが良いので、精神的な面でもメリットが得られます。
おすすめ飲み物4:ハーブティー
続いてのおすすめの飲み物はハーブティーです。
ハーブティーには全般的にリラックス効果や冷え性改善効果が期待できます。
妊活中の方にとっては嬉しい効果が得られるでしょう。
ただし妊活中には避けるべきハーブティーもあります。
【妊活中に避けるべきハーブティー】
時期 |
妊娠中全般 |
着床期以降 |
理由 |
安全性が保証されていない |
子宮収縮の恐れがある |
対象ハーブ |
|
|
必ずしも危険というわけではありません。
しかし安全性が保証されていないので、できれば妊活中から産後までは飲まないようにしたいものです。
ご紹介した以外のハーブティーであれば、ノンカフェインで安全性も高いでしょう。
おすすめ飲み物5:豆乳
妊活中におすすめの飲み物として広く知られているのが豆乳です。
豆乳には女性ホルモンである「エストロゲン」と似た働きをする「イソフラボン」が含まれています[3]。
そのため月経周期を調節するなど[3]、妊活に良い影響を及ぼすと考えられる飲み物です。
また、たんぱく質やビタミンなどの栄養素が豊富。
妊娠しやすい身体づくりをサポートしてくれるかもしれません。
おすすめ飲み物6:黒豆茶
最後におすすめするのは黒豆茶です。
黒豆茶にも豆乳と同じように、イソフラボンが含まれています[4]。
もちろんたんぱく質も摂取できるでしょう[4]。
男性が飲むと精力がつくとも言われており、ご夫婦で飲むのにもおすすめな飲み物です。
妊活中に避けるべき飲み物
それでは次に、妊活中に避けるべき飲み物についても見ていきましょう。
せっかくおすすめの飲み物を飲んでいても、次のようなものを飲むとメリットが半減してしまうかもしれません。
避けるべき飲み物1:コーヒー
まずはコーヒーです。
コーヒーはカフェインが多く含まれている飲み物。
出生時に低体重となったり、子どもの将来的な健康リスクが高まったりする危険性があると指摘されています[5]。
そのため英国食品基準庁では、妊娠した女性の1日のカフェイン摂取量を200mgに制限するようにとしています[5]。
カフェイン200mgとは、マグカップ2杯分くらいです[5]。
ただし2022年の報告では、コーヒーによって流産・死産・早産のリスクは高まらないとの結果も出ています[6]。
とは言え、コーヒーの安全性が確かであるとの報告もありません。
よりスムーズに妊活を進めるには、コーヒーの摂取量は控えたほうが良いでしょう。
避けるべき飲み物2:ココア
ココアもコーヒーの約1/2のカフェインを含む飲み物です。
特に「ピュアココア」と呼ばれる製品は、カカオマスが多く含まれているため注意してください。
しかし「ミルクココア」ならば安全かと言うと、必ずしも安全ではありません。
確かにカカオマス含有量は少ないものの、代わりに脂肪分や糖質が多く含まれています。
妊娠中の肥満に繋がりかねませんので、ココアはなるべく控えるべきです。
避けるべき飲み物3:炭酸飲料
続いては炭酸飲料です。
炭酸飲料の中にはカフェインが含まれることがあります。
コーラ系飲料では200ppmまでの添加が許されており、ノンアルコール飲料では150ppmまでが許容されています[7]。
また糖質が多く含まれていることもあり、肥満の危険性も高まるでしょう。
水に炭酸を溶かしただけの、甘くない純粋な炭酸水を飲むなら問題ないと考えられます。
しかし味がついているものは妊活中の飲み物としてはふさわしくありません。
避けるべき飲み物4:野菜ジュースやフルーツジュース
野菜ジュースやフルーツジュースも避けたほうが良い飲み物のひとつです。
どちらも健康的で、栄養が摂取できそうなイメージがあるかもしれません。
しかし糖質が多く含まれており、血糖の調整をしにくくなったり、肥満になったりすることもあります。
もし飲みたいのであれば、ご自身で砂糖を入れずに作るのがおすすめです。
フルーツもあまりに入れすぎると果糖を多く摂取することになるので、野菜をメインにして作りましょう。
いずれにしても、市販のものは避けるようにしてください。
避けるべき飲み物5:アルコール飲料
妊活をするなら、絶対に避けたい飲み物はアルコール飲料です。
ごく少量であれば妊娠しやすさに影響を及ぼさないと言われています。
しかしもし妊娠したときにアルコールを飲んでいた場合、「胎児性アルコール・スペクトラム障害」を引き起こしかねません[8]。
胎児性アルコール・スペクトラム障害は、胎児に形態異常や脳障害を引き起こします。
妊娠の週数にかかわらず影響があるとされているのが飲酒。
そのため妊娠する可能性があるときは、アルコール飲料は避けたほうが安全です。
妊活中に適した飲み物の温度
妊活中に飲み物を飲むときは、常温もしくは温かいものを飲むのがおすすめ。
ただし冷たい飲み物を飲んではいけないわけではありません。
氷を入れても良いでしょう。
しかし身体を冷やすと、胃腸の働きが低下したり、血流が滞ったりと体調不良を引き起こすこともあります。
できれば常温より冷たい飲み物を飲まないようにすると、体調を維持しやすく、妊活への効果もあるかもしれません。
妊活中に摂取したい栄養素・成分
飲み物以外で気をつけたい、妊活中に摂取したい栄養素や成分についてもチェックしましょう。
【女性におすすめの栄養素・成分】
- 葉酸
- 抗酸化成分
- 鉄
- ビタミンD
【男性におすすめの栄養素・成分】
- 亜鉛
特に必要とされる成分・栄養素をご紹介しました。
葉酸は前述のように、胎児の健全な成長に必要な栄養素です[1]。
鉄は葉酸とともに日本人女性にとって不足しがちな栄養素であるため、積極的に摂取しましょう[1]。
また妊娠している女性にビタミンD欠乏が起こると、胎児もビタミンDが不足します。
そのため出生したときに低体重であったり、骨密度が低かったり、感染症のリスクが高まったりとのリスクが懸念されます[8]。
そして男性におすすめの栄養素・成分は亜鉛です。
亜鉛は精子の濃度を上昇させる、運動性を向上させるとの調査結果が出ています[9]。
妊活中には男性・女性ともに飲み物や摂取する栄養素に気をつけることで、結果に繋がりやすくなるでしょう。
関連記事:妊活でおすすめの食べ物・避けるべき食べ物を徹底解説
妊活中におすすめの冷え対策
妊活中には女性の身体を健康に保つため、冷え対策も欠かせません。
次の2つの対策を取り入れて、妊活をスムーズに進められるよう身体を整えていきましょう。
対策1:適度な運動
まずは毎日の適度な運動です。
運動をすると血流が改善されるだけでなく、筋肉が増えて熱生産量が高まります。
無理のない程度で良いので、ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの運動を生活に取り入れてください。
対策2:半身浴
半身浴も効果的です。
ぬるいお湯にゆっくりと浸かると、ゆるやかに血流が促されます。
代謝が良くなると子宮や卵巣の働きの改善にも繋がるかもしれません。
妊活中は飲み物や栄養素の摂取に気をつけて
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、妊活中におすすめの飲み物や栄養素がご理解いただけたと思います。
妊娠しやすい身体をつくっていくためには、身体を健やかな状態にしなければなりません。
ご紹介したおすすめの飲み物や栄養素・成分を積極的に摂取して、妊娠しやすい身体づくりを行っていきましょう。
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関連記事:妊活の始め方とは?一般的な流れと妊娠しやすい体に導く方法
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[1]参照:こども家庭庁:(PDF)妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針
[2]参照:eJIM:タンポポ
[3]参照:厚生労働省:大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A
[4]参照:JSTAGE:(PDF)イソフラボン高含有黒大豆の育成と今後の展望
[5]参照:厚生労働省:食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~
[6]参照:リンク・デ・ダイエット:遺伝子はコーヒーが妊娠中に安全であることを明らかに?
[7]参照:農林水産省:カフェインの過剰摂取について