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シングルマザーに適した貯金方法は?貯めておきたい金額とコツ

シングルマザーとして子どもを育てていく場合、万が一に備えてしっかりと貯金しておくのが理想です。
ですが「具体的にどの程度貯金すれば良いかわからない」「貯金がうまくいかない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

そこで、貯金に取り組んでいきたい女性のため、気になるシングルマザーの平均収入や必要な貯金額などを紹介します。
本記事を読むことで貯めたい金額の目安や貯め方のコツがわかるようになるので、ぜひご覧ください。

シングルマザーの平均収入はどのくらい?

貯金と深く関係しているのが収入です。
シングルマザーの場合、どの程度の収入を得ているのでしょうか。

厚生労働省の「令和3年度 全国ひとり親世帯等調査」によると、母子世帯の平均年間収入は272万円でした。
一方、父子世帯を見てみると518万円であることから、母子世帯は収入面で父子世帯よりも厳しいことがわかります。

参考:(PDF)厚生労働省:令和3年度 全国ひとり親世帯等調査の結果[PDF]

もちろん、職業によって違いが大きいため、一概にはいえません。
1つの目安として考えてみてください。

実際に貯金はできているのか

同調査では母子世帯の母の預貯金額も公表されています。
令和3年の母子世帯の預貯金額データを見てみると、以下の通りとなります。

貯金額

割合

50 万円未満

39.8%

50~100万円未満

9.6%

100~200万円未満

11.5%

200~300万円未満

5.8%

300~400万円未満

5.0%

400~500万円未満

1.6%

500~700万円未満

4.8%

700~1,000万円未満

2.5%

1,000万円以上

5.8%

不詳

13.7%

参考:(PDF)厚生労働省:令和3年度 全国ひとり親世帯等調査の結果[PDF]

最も割合が多いのは50万円未満で、全体の39.8%でした。
数は少ないものの、1,000万円以上も貯金ができている方も5.8%います。

ただ、50万円未満と答えている方も中には貯金がない方も含まれているため、すべてのシングルマザーが貯金できているわけではありません。

シングルマザーの家庭で必要となる貯金額

貯金の目標額を考える際に調べておかなければならないのが、子どもを育てるのにかかる費用です。
また、自身の生活にかかる費用も考えておかなければなりません。

ここでは子どもの教育費と自身の老後資金について解説します。

子どもの教育費

子どもの教育費は、どの程度の教育を受けさせるのか、どの学校に通うのかによって大きく変わってきます。
公立と私立による違いが大きいため、それぞれ確認しておきましょう。

文部科学省が発表した令和3年度子供の学習費調査によると、学習費総額は以下の通りでした。

 

公立

私立

幼稚園

472,746円

924,636円

小学校

2,112,022円

9,999,660円

中学校

1,616,317円

4,303,805円

高等学校

1,543,116円

3,156,401円

合計

5,744,201円

18,384,502円

参考:(PDF)文部科学省:令和3年度子供の学習費調査の結果[PDF]

すべて私立に通った場合、公立と比較して1,264万円も高い教育費がかかることになります。

大学に関しては、文部科学省が発表したデータによると入学年度にかかる金額は、令和3年時点で公立大学の授業料・入学料の合計が927,668円、私立大学の場合は1,176,894円でした。(※)

卒業までにかかる金額の目安は、公立大学が250万円ほどです。(※2)

私立大学だと文科系学部が440万円ほど、理科系学部が570万円ほどです。医歯系学部となると、3,000万円を超えます。(※3)

また、子どもが2人、3人といる場合はその分の費用がかかります。
どのような進路に進むかは子どもが大きくなってみなければわかりませんが、行きたい学校が見つかった時にお金の問題で諦めることがないようにしっかりと貯金しておくのが理想です。

(※)

参考:(PDF)文部科学省:国公私立大学の授業料等の推移[PDF]

(※2)

参考:(PDF)文部科学省:2023年度 学生納付金調査結果(大学昼間部)[PDF]

(※3)

参考:(PDF)文部科学省:令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等 平均額(定員1人当たり)の調査結果について[PDF]

自身の老後資金

自身の老後資金はどの程度あれば良いのでしょうか。
総務省統計局から確認できるデータを見てみると、高齢単身無職世帯の収入や支出は以下の通りです。

収入

126,905円

可処分所得

114,663円

支出

145,430円

1カ月の収支

-30,767円

参考:(PDF)総務省統計局:家計調査報告家計収支編2023年(令和5年)平均結果の概要[PDF]

年金などの収入平均は126,905円ですが、ここから税金などを差し引いて自由に使えるお金を指す可処分所得を見てみると114,663円です。
しかし、支出は145,430円であることから1カ月の収支がマイナスとなってしまいます。

仮に65歳まで働いて90歳まで生存する場合、25年間で770万円ほど不足する計算になります。
また、ケガや病気になるリスクもあるため、最低でも1,000万円以上の老後資金は欲しいところです。

シングルマザーは貯金が難しいといわれる理由

貯金は多いほうが安心できますが、シングルマザーは貯金が難しいと言われています。
これは、以下2つの理由によるものです。

時間に融通を利かせるのが難しいため

共働き世帯の場合は夫婦で協力しながら子育てを行えるため、その分時間に融通を利かせることができるようになります。
特に高収入が期待できる仕事は仕事を中心に考えなければならない部分も多く、時間の融通が利かないと厳しいでしょう。

結果的に高収入が得られる仕事を選ぶことが難しくなり、貯金が難しくなってしまいます。

仕事と子育ての両立が難しいため

仕事をする場合、子育てと両立しなければなりません。
家族など頼れる人がいれば良いのですが、そういった存在がいない場合、なかなか両立することができず、高収入を得るのが難しくなります。

特に子どもが小さいうちは熱を出しやすかったり風邪をひきやすかったりするので、そのような環境で働ける仕事を探すのも苦労してしまうでしょう。

シングルマザーでもできる!上手な貯金方法

シングルマザーは確かに貯金が難しいといえますが、だからといって諦める必要はありません。
実践しやすい貯金方法のポイントを7つ紹介するので、できそうなものから挑戦してみてはいかがでしょうか。

ポイント①口座を使い分ける

いくつか口座を使い分けることによって貯金しやすくなります。
最低でも以下の3つの口座を作りましょう。

【作りたい口座の種類】

  • 何があってもお金をおろさない貯金用口座
  • 何かあった際にお金を下ろせる貯金用口座
  • 支払い用口座

何があってもお金をおろさない貯金用口座には、できれば収入の1割を入れておきます。
絶対にお金をおろさないと決めておくことにより、収入の1割は自動的に貯金できるようになるのがポイントです。

また、何かあった時に使えるようにするための貯金用口座も作っておきましょう。
こちらにも最低でも月に数千円は入れておきたいところです。

これらとは別に支払い用の口座を作り、こちらに給料を振り込んでもらいましょう。
公共料金の支払いなどはこの口座から行います。

口座が1つしかないと「余ったら貯めれば良い」という考え方になってしまうことがあるので、注意が必要です。
収入の1割というと少し難しいように感じるかもしれませんが、実際にやってみると思いのほか問題ない方が多いので、まずは挑戦してみてください。

ポイント②家計簿をつける

何にいくら使ったのかわからないと、貯金は難しくなります。
そこで、ぜひ実践したいのが家計簿をつけることです。

紙の家計簿は続かないと感じるのであれば、家計簿アプリでも問題ありません。
毎月何にいくら使っているのかが分かると、お金をかけすぎている部分や必要なかった買い物が見えてきます。

ポイント③お金を使う前に貯金をする

毎月貯金に回せるお金がないと感じている方の中には、給料をもらったらとりあえずものを買ってしまう方が多いようです。
物を購入するよりも先に貯金をしてしまいましょう

紹介したようにできれば最低でも収入の1割は貯金しておきたいところです。
貯金用の口座に入れたお金はなかったものとして考えましょう。

この貯金方法を実践することで、欲しいけれど今すぐ購入する必要はないものなどが出てきた時に買わずに済むようになります。

ポイント④決まった額を積み立てる

毎月積み立てる金額は固定してみましょう。
自身で口座に入れても良いのですが、銀行口座から自動的に引き落としされるシステムを利用すると便利です。

多くの銀行では積立サービスを用意しているので、こういったサービスを活用してみるのも良いでしょう。

決まった額を積み立てることにより「毎月○万円は貯金のためのお金」といった認識が生まれやすくなります。
また、残った金額でやりくりするコツが身に付きやすくなる貯金方法です。

ポイント⑤通信費を削減する

固定費の中でも見直しやすいのが通信費です。
スマホ代やインターネット代などが高くついていないでしょうか。

近年は格安SIMに乗り換える人が増えてきました。
機能や通信速度は大手キャリアと変わらず、料金だけがお得になるプランも出てきています。

仮に格安SIMに乗り換えて月に3,000円節約できれば、1年間で36,000円も節約可能です。
5年間で180,000円、10年間で360,000円と考えると、かなり大きいことがわかるでしょう。

ポイント⑥学資保険に加入する

学資保険は、子どもの将来に備えるための保険です。
月々一定額を積み立て、子どもが進学するタイミングで積み立てていたお金を受け取ることができます。

子どもの将来的な教育費に不安を持っている方はぜひチェックしてみてください。
仮に事故などによって働けなくなってしまった場合、その後の保険料は払込免除になるため、保険料を支払う必要がなくなるのも嬉しいポイントです。

ポイント⑦手当や助成金は貯金に回す

給料以外の収入はすべて貯金に回しましょう
例えば、子ども手当はすべて貯金することで200万円ほど貯まることになります。

シングルマザーは公的な助成金や手当金を受け取ることができるので、これらも貯金に回してみてはいかがでしょうか。
もちろん生活していくのに無理のない範囲で検討することをおすすめします。

シングルマザーの役に立つ公的支援制度

シングルマザーが利用できる公的支援制度はいくつかあります。
今回は複数あるうちの一例を紹介するので、気になるものをチェックしてみてください。

なお、ここで紹介するのは2024年9月末時点での情報です。
将来的に受け取れる金額や条件が変わる可能性があるため、最新の情報をご確認ください。

児童扶養手当

一人親世帯などで生活を安定させることや、自立の促進のために支払われる手当が児童扶養手当です。
支給要件を満たすことにより、以下の金額を受け取ることができます。

子どもの人数

全部支給

一部支給

1人

45,500円

45,490円~10,740円

2人

10,750円を加算

10,740円~5,380円を加算

3人目以降

1人につき6,450円を加算

1人につき6,440円~3,230円を加算

こちらは令和6年4月分から10月分までの月額支給額です。
令和6年11月分からは児童2人目以降が全部支給の場合に1人につき10,750円を加算、一部支給の場合は1人につき10,740円~5,380円を加算へと変更されます。

参考:こども家庭庁:児童扶養手当について

高等学校等就学支援金制度

高等学校等就学支援金制度は、高校生の子どもがいる年収約910万円未満世帯を対象とした制度です。
授業料の援助に関する制度であり、在学中の3年間受け取れます。

公立高校の場合は授業料を限度として、最大月9,900円、私立高校の場合はこの他に最大23,100円が加算される形です。

参考:(PDF)文部科学省:支給期間 ・ 支給限度額一覧(令和2年4月以降)[PDF]

母子父子寡婦福祉資金貸付金

母子父子寡婦福祉資金貸付金は、20歳未満の子どもを扶養しているシングルマザーなどを対象とした制度です。
例えば、学校に就学するにあたり必要な授業料、書籍代、交通費などが対象となる「修学資金」、就職するのに必要な衣服や自動車を購入する資金などが対象となる「就職支度資金」、その他さまざまな資金が用意されています。

貸付制度ではありますが、利息はかかりません。

参考:男女共同参画:配偶者からの暴力防止にかかわる関連法令・制度の概要

今日からできるシングルマザーの節約術

貯金のためには節約も欠かせません。
実践しやすい方法を確認していきましょう。

使用しているクレジットカードを見直す

現在使用しているクレジットカードは活用できているでしょうか。
例えば、クレジットカードによって受けられる特典が異なります。
利用できる特典を調べてみたり、魅力的な特典が詰まったカードに乗り換えてみたりするのもおすすめです。

食材はまとめて買う

頻繁に買い物に行くとそれだけ余計なものを購入しやすくなり、結果的にお金がかかってしまいます。
食材は安いスーパーを探してまとめて購入しましょう。

特に注意したいのがコンビニの利用です。
いろいろなものが揃っていて便利ですが、スーパーより高いことがほとんどなので買い物はスーパーメインにしましょう。

リサイクルショップを活用する

新品で購入する必要がないものはリサイクルショップで安く入手するのも節約術の一つです。
また、使用しなくなったものはリサイクルショップで売却すればさらにお得になります。

シングルマザーでも工夫次第で貯金は可能

今回はシングルマザーの平均的な収入や貯金の状況、できるだけお金を貯めるために押さえておきたい貯金方法などを紹介しました。
シングルマザーは貯金が難しいといえますが、自身でできる範囲で取り組んでいきましょう。
将来的な安心にもつながります。

当サイトでは、他にもシングルマザーや子育て中の方などに役立つ情報を発信しています。
知らないと使えない制度も多数あるので、情報を収集することは非常に重要です。
ぜひ役立ててみてください。

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